新緑の渓谷で巨木に出逢う!! 芦生の森 |
山行日 | 2006.6.4 |
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山域 | 若丹国境尾根:京都府:南丹市 | |
コース | 須後(35分)櫃倉谷分岐(100分)下谷(55分)中山(10分)長治谷小屋 長治谷小屋(10分)上谷(60分)杉尾峠(25分)櫃倉谷(80分)横山峠 横山峠(10分)櫃倉林道(30分)内杉林道(40分)須後 |
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標高差 | 約500m |
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総歩行時間 | 約8.0h(含む休憩) |
自然観察会に参加の登山者達:上谷にて |
此処暫く晴れてはいる物のスカッとしないお天気、やはり梅雨入りが近いのだろうか?で、遠望は利かずとも新緑と渓流、更に巨木に 癒されたく大好きな"芦生の森"へ出掛けましょう^0^)此方からは京都市内経由で行けば近いのですが、ETC通勤割引の恩恵を受け 舞鶴道福知山ICへ向かいます。ICから綾部に向け府道を走り、綾部から国道27号線で和知へ、和知から更に美山に向け走ります。 |
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茅葺き集落を抜け田歌の先で左折し入林口の須後に到着です。駐車場には既に3-4台の車、支度を済ませ歩き出したのが8時20分。 橋を渡ると京大芦生演習林入口。右手には入林届けの箱必要事項を書き込み入口手前を左へ、暫くは林道を歩きます。林道脇には 不気味に白いギンリョウソウ、同じく白いガクウツギやヤブデマリ、中でも目立つのがピンク色の花を咲かせるタニウツギですね。 やがて左に櫃倉谷への林道を分け少し進むと車止めゲート、ゲートの横を擦り抜けるとメタセコイアの並木道。この木は植栽でしょう? |
暫くは緩やかな林道を歩きますが、内杉谷川に架かる橋を渡ると大きく右手に曲がり傾斜が増します。この先九十九折れの林道を徐々に 高度を上げながら登ります。やがて頭上を覆っていた梢も姿を消し日差しが眩しい。そろそろ林道歩きも飽きる頃^^)右手斜面にエビネを 見付け暫し撮影に没頭します。エビネを見付けた事で気分も一新先に進みましょう。右に大きく曲がると林道が二手に分かれています。 此処は左に曲がります。此処には京大の重機が止めてあり、直ぐ右手にブナノキ峠への分岐、左に杉尾方面への林道も分かれています。 |
此処で暫しの休憩タイム^0^)軽く食べ物を口に入れホッと一息、地図を確認します。此処から一転、林道は下りになります。ユックリと 下り始めた頃、後から車の音?振り返るとマイクロバスが大勢の人を乗せて遣って来ます。車のボディーには美山町自然文化村と 書かれているので観察会の催しでしょうか?車で入ると此処まで1時間と掛からないのでしょうね^^)右手の流れは由良川源流の一つ 下谷の流れです。此処で今日始めて登山者に出会い挨拶を交わしました。やがて林道が平坦になると右手の河原に見事な大木 |
早速、河原に降りて見ましょう。傍らに建つ案内板には樹高38m、幹周り9.95m、樹齢は3-400年と言われる見事な"カツラ"の巨木 芦生では最大のカツラの木だそうです。撮影後再び林道に戻り更に下ります。左に中山樹木園をやり過ごすと下谷の流れは右奥に 消え、前方には上谷の流れに代わり中山に到着です。右手の橋を渡ると由良川本流に行けますが、このまま長治谷に向かいます。 上谷の流れを遡るように進むと赤い屋根の長治谷作業小屋が見えました。此処まで実に3時間程の道程でした^o^)少し早いのですが |
長治谷作業小屋とテント場(左) |
此処で昼食にします。その間にも観察会に参加されている方が続々と集まって一気に賑やかになりました。昼食後上谷を目指して 更に奥に進みます。僅かで京都:滋賀県境の三国峠に続く枕谷への分岐、上谷に向かう前にチョッと寄り道です。丸太橋を渡り 杉の植林地を僅かで中山神社、この先が枕谷ですね、後に聞いたのですがこの先の地蔵峠からの入林が禁止されたそうです。 中山神社で後半の無事を祈り上谷に向かいます。林床には不気味に白いギンリョウソウが群生しています。右手に野田畑湿原が |
現れます。此処はかつて木地師が木を植え生活していた所だとか、芦生の森が長年、人の生活を支えて来たのですね。 右手に野田畑峠への分岐を分け、いよいよ上谷の核心部に近付いて来ました。沢筋にはブナ、ミズナラ、シナノキ、エゴノキ クロモジ・・・等々、新緑で眩しいほど^^)辺りには大勢の方が三々五々、思い思いに新緑の渓谷美や巨木に魅入られてそぞろ 歩いています、流石に人気の場所ですね。この辺り殆ど平坦な道で丸木橋を幾つか渡り、浅瀬を何度も渡渉して行きます。 |
上谷の中流域は沢も広くブナ、トチノキ、ホウノキ、ミズナラ等の巨木が数多く見られ如何にも原生林らしい雰囲気。 小さな池にはモリアオガエルの卵塊がぶら下がり孵化を待っています。近くのトチノキの根元には人が入れる程の大きな ウロ、以前使われていたかも知れない月の輪熊の冬眠の跡?沢山の観察会の人達の隙間を縫って先に進みます^^) 杉尾峠が近付くに従い傾斜は強く、谷は狭くなりやがて由良川源頭の一つ杉尾峠に到着です。視界が良ければ遠く |
日本海が望めるそうですが残念ながら霞んで見えません。此処で生杉から来られたご夫婦連れと暫く話しをすると 地蔵峠からは入林禁止だとお聞きしました。何でも林床保護の為だとか?確かに大勢で広がって踏み付けると 荒れてしまいますね。休憩していると団体が遣って来ます、仕方なく追われる様に櫃倉谷へ向かいます。途中に 五波峠への分岐を分け林道に降りるとマイクロバスが待機中。林道を左へ少し進みカーブミラーの右に櫃倉谷への |
分岐が在ります。此処から櫃倉谷への道が今回最大の急傾斜でした^^)沢へ降りると踏み跡が僅かに確認できます。 上谷と比べると立ち入る人も少なく一気に深山幽谷の趣きです。登山道らしき道もその殆どが沢の中に続き長靴の 方が思い切って渡渉出来るでしょう。何度も何度も流れを渡り坂谷出合の先には小滝、右手を高巻きますが滑り易く 要注意!!やがて左から中ノツボ谷と合流すると渓流歩きもお終いです。対岸に渡りやや左手を登ると横山峠。此処から 一気に下ると対岸に林道が見えて来ました。浅瀬を選んで流れを渡り後は林道を戻るだけ。出発から実に8時間余りの 周回コースでしたが新緑の渓谷美と渓流、そして巨木に癒された山行でした。下山後は美山自然文化村《河鹿荘》 |
芦生の森の巨木達と花 (画像をクリックすると花アルバムへ!!) | |||
大カツラ | ホウノキ | ホウの花 | ギンリョウソウ(イチヤクソウ科) |
早朝の美山町茅葺き集落 |