フェリーで山旅:英彦山(1199.6m)

山行日 2013.11.16(土:晴)
山域 筑紫山系:福岡県田川郡・大分県中津市
コース 銅の鳥居バス停(30分)英彦山神宮・奉幣殿(80分)鬼杉(70分)南岳(10分)中岳
英彦山・中岳(30分)北岳(45分)望雲台(10分)高住神社(5分)豊前坊バス停
花を捜し撮影しながらです。時間は参考程度に!!
標高差 約670m
総歩行時間 約6.5h(含む撮影・休憩・食事)
   
英彦山(ひこさん)

福岡県田川郡と大分県中津市とに跨る標高1199.6mの山で耶馬日田英彦山国定公園の一部。

英彦山は羽黒山(山形県)大峰山(奈良県)と共に"日本三大修験山"に数えられ
弥彦山(新潟県)雪彦山(兵庫県)と共に"日本三彦山"にも数えられる九州百名山の一つ。
英彦山の中腹500m付近に英彦山神宮・奉幣殿が在り中岳山頂には上宮が在る。

名門大洋フェリー
沈む夕日
明石海峡大橋を潜り

昨年の霧島連山・韓国岳登山ツアー以来、久し振りにフェリーでの山旅に出発。今回の行先は
シティライントラベルで見付けた"往復1便限定!!バーゲンプラン"での福岡は英彦山への山旅。
15日大阪南港フェリーターミナル16:50発の新門司港行きフェリーに乗船し、翌、16日定刻の

JR小倉駅
日田行きに乗って
JR彦山駅

05:30に新門司港フェリーターミナル着。新門司港から無料の送迎バスでJR小倉駅に06:10着。
英彦山へは小倉駅07:00発、日田彦山線・日田行きの車両に乗り込み、最寄り駅の彦山駅には
08:45着。JR彦山駅前から添田町のコミュニティバスを利用して09時丁度登山口の銅の鳥居前。

銅の鳥居バス停
銅の鳥居
黄葉する大銀杏

英彦山神宮奉幣殿へと続く表参道の入口に立つ銅の鳥居は、佐賀藩主・鍋島勝茂公が寄進し
全国でも珍しい青銅製の大鳥居で高さ7m柱の周囲3m余りも在り、国指定の重要文化財です。
側の大銀杏は見事に黄葉し、鳥居を潜れば石畳の参道が緩やかに続く。参道脇には数多くの

石畳の参道を
旅館に商店が
二の鳥居を潜り

坊舎が並び石垣が連なる。参道の紅葉を愛でながら10分程辿れば旅館に売店が建ち並び左から
別所駐車場からの道と合流。直ぐの二の鳥居を潜れば長くて急な石段が始まる。10分も頑張れば
大杉に囲まれた奉幣殿。小倉藩主・細川忠興公に因って元和2年(1616年)に再建され、国指定の

色付くモミジ
急な石段を
英彦山神宮・奉幣殿

重要文化財。山旅の安全を願って参拝し、奉幣殿横の鳥居から苔生した石段を上ると英彦山上宮と
玉屋神社・鬼杉への分岐。今回は福岡県最大級の巨木は鬼杉から南岳・中岳・北岳と反時計周りに
周回しよう。標識通り右折して杉檜混じる雑木林を少し下り気味に回り込むとベンチ置かれた小広場

更に鳥居を潜り
鬼杉へは右
トラバース道

振り返れば杉木立に囲まれた奉幣殿が見える。緩やかに辿ると学問神社への分岐の先に苔生した
石段に石垣。かつて栄華を誇った坊舎跡の名残だろうか?直ぐ先で再び分岐。左折なら鬼杉へ残り
1.8kmで直進すれば玉屋神社経由鬼杉で2.4km。此処は近道で鬼杉へ向かいます。杉檜林を緩や

学問神社分岐
鬼杉への近道
智宝社

かにupdownしながら辿り小さな流れを二度渡ると智宝社。左へ登ると梵字岩・磨崖仏だが先を
急ぐのでスルーして、濡れて滑り易い木の階段を登り再び小さな流れを渡れば鬼杉迄残り1.1km
直ぐ側に弘法大師が衣を洗った謂われの衣ヶ池。この先、苔生したゴロタ岩に滑り易い木の階段

滑る木の階段
衣ヶ池
荒れた道を登り

道の急坂を登り切れば三呼峠。杉檜に混じるカエデの紅葉が綺麗だ。濡れた岩を上がれば
左:英彦山南岳・右:鬼杉への分岐。残り300mだ。岩稜の右下を辿り鎖場を下れば大南神社
への分岐。僅か右に大岩に抱かれる様に祠が建っている。反対側を下れば九州自然歩道の

三呼峠
滑る岩場を
鬼杉への分岐

標識。標識から更に下れば杉の大木が立ち並び、一際大きな杉は幹回り12.4m・上半分が
欠損してるが高さ38m・樹齢1200年と推定される巨木が鬼杉。節くれだつ姿は威厳を放つ。
それでは南岳に向かいましょう。ゴロタ石の急斜面を九十九折に300m登ると安山岩の柱状

大南神社
鬼杉
急なガラ場を

節理で、材木を積み重ねた様に見える材木石。材木石を過ぎると尾根に乗り、やっと英彦山
南岳の山容が見えた。残り500mを切ると岩尾根に乗り山頂直下の難所の鎖場が続きます。
南岳から降りて来る多くの登山者と擦れ違う様に成り鎖場は渋滞気味だ。鎖場を登り切れば

材木石
南岳が見える
鎖場を

一等三角点に石祠建つ英彦山・南岳山頂。中岳・北岳を含む三峰では一番標高が高い。既に
多くの登山者が昼食中。山頂は樹林に囲まれ眺望は朽ち掛けた展望台(自己責任)に上がれば
僅かに見えるが、霞が酷く遠くは望めない。視界が良ければ遠くに鶴見岳・由布岳・九重連山に

渋滞中
もう直ぐ山頂
一等三角点建つ英彦山:南岳山頂

祖母山・阿蘇連山も見えるそうなのでチョッと残念。手早く昼食を 済ませて英彦山神宮・上宮建つ
中岳に向かいましょう。一度鞍部へ小さく下り登り返せば英彦山神宮・上宮。此処が英彦山神宮の
本社。祭神は天照大神の御子・天忍穂耳命。現在の社殿は肥前藩主・鍋島斉正公の奉建。一段

中岳が見える
英彦山神宮上宮
英彦山:中岳山頂

下がった場所に古びたコンクリート製の休憩所が建つ広場。此方も沢山の登山者が昼食中。此処
中岳山頂も潅木に囲まれ休憩所前から僅かな展望で、一の岳・二の岳・三の岳が並ぶ鷹ノ巣山が
見える程度だ。一息入れたら北岳に向かいましょう。鞍部迄は鎖場にロープを使っての急坂下り。

ロープを使って
笹原にブナの木が
英彦山:北岳山頂

鞍部に降り立てばブナの木点在する笹原、ネットが張り巡らされてるのは鹿の食害防止だろう。
鞍部から緩やかに登り返せば祠が建つ北岳山頂。ロープが張り巡らされてるのは神仏習合時代
以来からの禁足地(磐境)だそう。北岳山頂も樹林に囲まれてる。休憩中の若者達より一足先に

鎖場を下り
一本杉から左へ
長い木製階段

高住神社へと下ろう。一本杉迄の下りもロープ下がる10分程の激下り。一本杉から左へと折れて
滑る岩場を慎重に下ると長い木製階段が続く。木製階段下からはザレた岩屑の道、更に石積みの
階段道を下れば辺りはシオジ林。尚も苔生した石積みの階段道を下れば望雲台への分岐。今回

ザレた岩屑の道
辺りはシオジ林
望雲台分岐

楽しみにしていた最大級の難所の望雲台だ。望雲台へは切り立った狭いガリーに下がる鎖を
使ってのアタック。先客がいらっしゃるので荷物を置いて待ちましょう。湿って苔生したガリーを
鎖を掴んで慎重に登った先は何と絶壁。先行していたファミリーは此処で諦めて戻るそうだ。

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ガリーからは右手の岩棚に乗って水平に辿り一旦下れば最後の鎖場。真下から見上げる
望雲台は殆ど垂直の岩壁。ステップが刻まれて案外登り易いが登った先は幅30cm程度の
ナイフリッジ。安全柵を持ってないと立ってもいられない。反対側は正しく断崖絶壁。昔の

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修験者達はこんな場所で修行してたんだ。此方は足がすくんで鷹ノ巣山等の景色を楽しむ
余裕も無い。早々と降りましょう。ガリーの鎖場を下ろうと見下ろすと相前後して歩いていた
若者達が待機中。此方が下る迄待って貰った。交代に登り始めた若者の中には登らないで

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鷹ノ巣山
奇岩
水道施設?

待機する者も居ますね。此方は荷を背負って分岐へと戻り逆鉾岩・屏風岩・筆立岩の奇岩を
抜けて下ると神社の水道施設?流れを渡って僅かで高住神社の境内に降り立った。無事の
下山を感謝してお礼参り。御神木の天狗杉を横目に石段の参道を下れば豊前坊バス停前。

登山道入口
高住神社と天狗杉
石段の参道を下れば

英彦山は修験道の山らしく、岩場有・鎖場有・ロープ有と中々手強いが、季節を変えれば
多くの花達も咲くそうなので再訪したいね。15:40発のコミュニティバスでJR彦山駅。日田
彦山線に乗り、JR小倉駅には18時過ぎ到着。到着後は駅の近くのホテルにチェックイン。

クリックするとYouTube
英彦山からのパノラマ(クリックするとYouTube)
英彦山の巨木達
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大銀杏 鬼杉 天狗杉
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