太古の森から縄文杉を越えて・・・《V》

山行日 2009.11.15-17(17日:大雨)
山域 宮之浦山系:鹿児島県熊毛郡屋久島町
コース 11/15:白谷雲水峡登山口(15分)さつき吊橋〜楠川歩道〜(40分)白谷山荘(泊)
11/16:白谷山荘(35分)辻峠(35分)楠川分れ(70分)大株歩道入口(25分)ウィルソン株
     ウィルソン株(45分)大王杉(40分)縄文杉(5分)高塚小屋(65分)新高塚小屋(泊)

11/17:新高塚小屋(20分)第一展望台手前(15分)新高塚小屋(50分)高塚小屋(5分)縄文杉
     縄文杉(80分)大株歩道入口(50分)楠川分れ(25分)小杉谷(55分)荒川登山口
               景色を撮影しながらです。時間は参考程度に!!
標高差 1日目:上り約150m
2日目:下り約150m・上り約730m
3日目:上り約80m・下り約980m
総歩行時間 1日目:約1.0h・2日目:約7.5h・3日目:5.5h(含む撮影・休憩・食事)
   
安房森林軌道

安房森林軌道(あんぼうしんりんきどう)は屋久島:鹿児島県熊毛郡屋久島町:にある森林鉄道です。
観光、保存の森林鉄道以外では日本唯一の現役の森林鉄道です。

荒川から8km程の区間は屋久島森林管理署が所管し、運行は有限会社愛林に委託されている。
主に民芸品加工の為の土埋木(伐採木で放置された切り株や台風などで倒れた風倒木等)の
運搬や登山道のトイレの屎尿タンクの輸送等に使用されている。

安房森林軌道
安房森林軌道

午後からの本降りの雨は、夜になって土砂降りの雨に変わり、激しく小屋の屋根を叩き付けている。
お陰で鼾や姫鼠の徘徊する音と供に、煩くて熟睡出来ないや^^)ウトウトしてる間に早くも団体一行が
身支度を始めた。時計を見ると未だ4時半。辺りは暗闇に包まれ雨脚も一向に収まらない。その内に

小屋の主かな?ヤクシカ
宮之浦岳への標識
登山道は川の様に

周りがゴソゴソし始め、仕方なく身支度を始める。今日の予定では宮之浦岳を越えて、淀川登山口
から紀元杉のバス停迄のコースタイムで凡そ8時間半。最終バスが15:53発。逆算して遅くとも7時
には出発しないと。朝食を済ませ未だ薄暗い6時半に出発です。小屋前のヤクシカに見送られ^^)

此処を抜けると強風が
再び新高塚小屋へ
早朝から賑わう縄文杉

カメラを出すのも躊躇う土砂降りの中を先に進みます。泥濘む登山道は恰も川の様。未だ薄暗い
樹林を縫う様に登り、濡れる木の階段を登りますが、一向に止まない雨に加え、北西からの強風に
煽られ、20分程登った地点でこれ以上進むのは危険と判断、残念ですが引き返しましょう。後で

雨に煙る縄文杉
落葉がビッシリと
ウィルソン株

知った事ですが、山麓の宮之浦町で時間降水量が20mm、風速15m/sと大荒れだったとか。再び
新高塚小屋に戻り、今度は縄文杉を目指して下ります。土砂降りの雨の中黙々と下り1時間程で
縄文杉へ再び戻って来ました^^)時間は8時半前と言うのに、既にガイドツアー客で賑わっている。

大株歩道入口が
激流の大杉谷
荒川登山口に向かって

一体荒川登山口を何時に出発したんだろう^^)この後、続々遣って来るツアー客に道を譲りながら
夫婦杉、大王杉、ウィルソン株、翁杉と二日続けて楽しんじゃいました^^)流石に下りは早くて、何と
1時間半も掛からず終い。大株歩道入口の大杉沢は、昨日と打って変って激流に変身している。

濡れる森林軌道
楠川分れ
小杉谷休憩所

雨が少し小降りに成った気がするのは樹林の中だからだろうか?此処からの下山に白谷雲水峡?
其れとも荒川?にするか悩むが、増水した白谷雲水峡は渡渉が危険?で、荒川登山口を選択。
雨に濡れて滑り易くなった軌道敷の歩板を慎重に歩き、仁王杉、三代杉、小杉谷山荘跡と辿れば

小杉谷集落

小杉谷集落は屋久杉伐採の前衛基地で、最盛期だった昭和35年には
133世帯、540人、小:中学校、公衆浴場一軒、商店四軒、理髪店一軒があったそう。
賑わいの集落も周辺の屋久杉皆伐で、1970年に廃村となり歴史から消えました。
☆案内板から抜粋

小杉谷小中学校跡
小杉谷橋
激流の安房川

白谷雲水峡への分岐、楠川分れに到着です。そのまま軌道敷を2.0km程歩けば小杉谷休憩所。
此処で雨宿りしながら熱いコーヒーで一息入れましょう。休憩所や近くの集落跡地には小杉谷の
歴史が書かれた案内看板。直ぐ先には小・中学の校庭跡地、更に安房川に架かる小杉谷橋。

欄干の無い橋
シェッドも滝の如く
朽ち果てたトロッコと倉庫

小杉谷橋を渡ると安房森林軌道は安房川の左岸から右岸へと移り、更に下流へと続いている。
この先何度も手摺の無い橋を渡りますが、濡れて滑るので慎重に。何時の間にか軌道敷の歩板が
無くなり歩き難い。やがて激流となった安房川、シェッドを越えて大量に流れ落ちる雨、朽ち果て

自動点灯式のトンネル
荒川に架かる鉄橋
此処は右へ

森林軌道脇に放置されたトロッコ、人を感知すると点灯する手掘りの隧道と退屈な森林軌道歩きに
変化を与えてくれる。やがて荒川を渡る鉄橋が現れる。以前は手摺が無かったそうで強風時は大変
怖かったでしょうね^^)渡り切ると軌道は左右に分岐していますが左へは立入禁止。登山口へは右に

もう少しで
森林軌道起点
荒川登山口

向かいます。少し登れば森林軌道の起点、荒川に到着です。バスの時間は随分先なので、携帯で
タクシーを呼ぼうとすると、何と圏外だ!?如何した物かと思案中、運良く工事関係者の方がヤクスギ
ランド迄で良ければ乗りなさいと、正しく天使の声^^)更にヤクスギランドでも今から麓に下りると仰る

ヤクスギランド入口
尾之間温泉
お世話になった民宿:華のや

方に安房の宿迄送って頂ける。ホント屋久島の方々の温かい親切で早く宿に着き、宿でお借りした
車で、冷えた体を尾之間(おのあいだ)温泉で暖める事が出来ました。本当にありがとうございました。
屋久島最後の夜は安房の民宿"華のや"夕食には三岳のお湯割りにトビウオの唐揚げ、キビナゴの
お刺身等々美味しく頂きました。翌日は晴天の下、安房の浜から種子島がクッキリ^^)11時10分発の
大阪直行便で離島なので、9時27分発のバスで空港へ。次回は是非とも晴天で宮之浦岳へ・・・^^)

安房の浜から種子島(防波堤の向こう)を望む
安房の浜から種子島(防波堤の向こう)を望む
                    屋久島登山:ワンポイントアドバイス

☆カーフェリーや高速船トッピーは別にして飛行機で入島の場合、機内にガスカートリッジは持ち込めません。
  屋久島空港内の売店や空港近くのスーパーサムズ、宮之浦の屋久島観光センター、ナカガワスポーツ
  安房のバックパッカーズサポート、アウトドアショップ・アンデス等で手に入りますが
  EPI:プリムス:スノーピーク等一部メーカーのガスしか取り扱っていません。尚、宿泊する民宿等には
  登山者が置いていったガスカートリッジが残っている場合があるので、問い合わせると良いでしょう。

☆使い切らなかったガスカートリッジは宿泊先か、お買いになったお店、空港のカウンター等で処分出来ます。

☆島内の公共交通は本数が少ない上に意外と時間が掛かります、動き回るならタクシー:レンタカーが便利です。

☆山中では基本的に携帯電話は繋がりません。
  通じるのは山頂付近や稜線上の見通しの良い場所など、ホントに限られた場所になります。
  一部のサイトでdocomoの携帯が良いと書いてありますが、此れはmovaであってFOMAでは繋がり難いです。
  今はauの携帯の方が繋がり易いそうです。(地元の方の情報)

☆ 2010年以降3/1〜11/30迄:荒川登山口へのマイカー(レンタカー含む)規制が実施されるそうです。

☆その他、詳しい情報は"屋久島観光協会のHP"をご覧下さい。

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屋久島→大阪:機窓展望
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大隈半島の向こうに開門岳 足摺岬 室戸岬
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