太古の森から縄文杉を越えて・・・《U》 |
縄文杉 屋久島に自生する最大級の屋久杉。標高1300mの高塚山南斜面に立っています。 胸高周囲が16.4m、樹高25.3m、樹齢は推定2500〜3000年以上とか。 1966年、当時の観光課長だった岩川貞次氏により発見される。当初は大岩杉と呼ばれていた。 縄文杉という名前の由来は、当時推定された樹齢が7200年以上で縄文時代からの 生き残りという理由からの説と、うねる幹の造形が縄文土器に似ているからという説がある。 尚、屋久島の天然杉の内、樹齢1000年以上を屋久杉、1000年未満の杉を小杉と呼んでいます。 |
縄文杉を見上げる木製デッキ |
流石に早い就寝で夜中に何度も目覚めます^^)気分転換で外に出て見ると空には満天の☆☆☆☆^^) 午後から雨の予報が外れると良いな〜!?で、再びシュラフに潜り込みます。再びの目覚めは5時過ぎ 荷物をザックに詰め直し朝食を済ませますが、この時期夜明けは遅い。漸く空が白み始めた6時半に |
小屋を後にする。分岐へ戻り右、辻峠へと向います。僅かで七本杉、上部に七本の枝を伸ばしている からの命名かな?七本杉を過ぎ流れを渡ると辺りはモスグリーンの世界。此処が映画"もののけ姫"の モデルになった森だ。全ての物が苔生していて素晴らしい。が、呆気なく苔の森を抜けてしまう。少し |
傾斜が増した歩道を登ると辻峠。峠はベンチの置かれた小広場。峠から左へ20分程で太鼓岩へと 上がれますが、先が長いのでパスして斜面を南へ下ります。直ぐに辻の岩屋。裕に10人は雨宿りが 可能な大岩ですね。この先、明るい二次林の中、花崗岩敷かれた石畳の急坂をひたすら下ります。 |
下るに従い沢音が大きくなり、登山者計数カウンターを過ぎれば荒川登山口から大株歩道入口に 続く、安房森林鉄道の楠川分れに到着です。既に荒川登山口から遣って来た人達が足早に通り 過ぎて行きます。此処から縄文杉への登山口である大株歩道入口迄、凡そ3.8kmも続く森林軌道 |
を歩きます。5分も歩けば基礎だけ残る小杉谷山荘跡、今では真新しいバイオトイレが設置されて います。直ぐ先には三代に渡り倒木、切り株更新された三代杉。更に進んで乱沢を渡り、軌道が 大きく右に迂回する場所では、左手の斜面に続くショートカット道を登り切り再び軌道に戻ります。 |
未だ々続く森林軌道ですが何度もヤクシカに出遭います。人馴れしてるのか近付いても逃げません。 三代杉から凡そ40分、崩壊地跡を過ぎると右に仁王杉(阿形)僅か8年程前には(吽形)と呼ばれたもう 一本の屋久杉が立っていたそうです。更に15分歩くと岩の展望台。視界良ければ安房川の向こうに |
翁岳の岩峰が見えるそうですが生憎今はガスの中。森林軌道を歩き始めて1時間と少々、漸く終点の 大株歩道入口に到着です。大杉沢を渡った先に水場、その奥には綺麗なバイオトイレ。周りには既に 沢山の人達。団体が途切れる迄暫く休憩。予報通り雨がパラついて来ましたね。ザックカバーを着け |
頃合いを計って大株歩道へと入ります。急斜面には木の階段。3度程繰り返せば少し傾斜が緩む。 辺りにはヒメシャラ、ヤマグルマ、ナナカマド、アオツリバナやスギ、モミ、ツガ等の原生の森。やがて 最初の屋久杉、翁杉が現れる。樹齢2000年とも言われ頭頂部は枯れているが着生樹が多く、古木 |
らしい立姿。更に登ると辺りに人だかり^^)そう、ウィルソン株です。何でも400年前、豊臣秀吉の命で 大阪城築城、或は京都方広寺建立の為に伐採されたと言われ、アメリカの植物学者A.H.ウィルソン 博士により広く世界に紹介され、後年この株の名前の由来となった。切り株の中は10畳程もの広さ。 |
中には祠が建ち清水も湧いています。見上げればハート型の空間が広がり、皆撮影に余念が無い。 賑わうウィルソン株を後にして、急な木製階段を更に登る事40分、縄文杉が見つかる前迄は最大の 屋久杉と言われた大王杉。枝張りも旺盛で沢山の着生樹を従え堂々としている。大王杉を回り込む |
様に登ると夫婦杉。地上10m位の所で2本の屋久杉が枝で繋がって、恰も手を携えた老夫婦の様^^) 辺りは奥深い原生の森の様相。苔生した木々やヒメシャラ、杉の巨木、絡みつく着生樹等、荒々しく 且つ美しい。此処から傾斜は緩むが滑り易い木の根道や小さなup:down、清水が流れ落ちる幾つ物 |
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小さな沢と、足元に要注意。やがて見上げる様な木製の階段。上り切ると保護の為の立派な木製 デッキ。デッキに立てば眼前に世界最大の屋久杉、縄文杉と御対面。推定樹齢2500年-7200年 とも言われ、想像も出来ない生命力。威風堂々と正しく屋久島を代表する巨杉に圧倒される。この |
辺りから小雨が本降りに変わり始めたので急いで高塚小屋へと向かいます。賑わいの縄文杉から 5分程でブロック製の高塚小屋。12時を少し過ぎたので雨宿り兼少し長めの昼食タイム。その間 にも、益々雨脚は激しくなり、急いで今宵の宿"新高塚小屋"へと向います。高塚小屋から距離に |
して1.7km標高差にして130m程ですが、小さなup:downを何度も繰り返しながらで意外と時間が 掛かります。登山道脇は杉の巨木が減って代わりにシャクナゲの木が多くなりました。1時間少々で 森の向こうに新高塚小屋が見えて来ました。午後2時到着と早いのですが既に先客が2名居ます。 その後団体が2組。結局、今夜は4パーティ15人と、60人収容の避難小屋にしては余裕ですね^^) |
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