黒部峡谷:秋の下の廊下(旧日電歩道)を行く《T》

山行日 2007.10.13-14
山域 北アルプス:富山県
コース 10.13:黒部ダム(60分)内蔵助谷出合(110分)別山谷出合(90分)十字峡
       十字峡(50分)S字峡(30分)仙人ダム(60分)阿曽原温泉小屋
10.14:阿曽原温泉小屋(90分)折尾滝(50分)大太鼓(20分)志合谷(110分)欅平
標高差 −500m
総歩行時間 約4.5h(含む休憩)
   
下の廊下
黒部ダムを境に下流を"下の廊下"上流を"上の廊下"更に薬師沢小屋より上の源流域は"奥の廊下"と呼ばれる。
此処は日本有数の豪雪地帯。雪渓が解けて登山道が開通するのは夏も終わった9月中旬頃。
そして新雪が積もり始める11月上旬迄の僅か2ヶ月程度しかこの道を歩く事が出来ません。
旧日電歩道
黒部川の上流域に設けられた歩行者専用道(登山道)岩壁を削った道は幅50-100cm程。
日本電力が水力発電所の建設に備えた調査を行う為に開削した事からその名が付いた。
1925年に着工、1929年に開通。仙人平(仙人ダム周辺)から黒部ダム迄の延長16.6Km。
水平歩道
仙人谷から下流側の欅平迄は水平歩道(13.6Km)が通じている。 元は資材運搬の為の歩荷道。
水平歩道の開削は黒部峡谷の本格的な電源開発を始めた東洋アルミナム(株)の手で行われた。

元々、笠ヶ岳登山を予定していましたが、同行予定のike氏から下の廊下に行きませんか?
と、唐突な予定変更。元来、高い所が少々苦手^^)な当方は即答出来ない。ネットで情報を
収集すると、危険な箇所には丸太橋、木組みの階段、岩壁面にはワイヤーロープ、等々と

チケット売場には既に行列が
黒部ダム地下駅
トンネルを進むと登山口への標識

最低限の整備がなされているらしい?経験者からも油断や慢心、不注意なければ大丈夫!?
高さが苦手なら下を見ずに歩けば良い、と、妙なアドバイス^^)意を決して下の廊下を歩こう!?
車を信濃大町にデポしタクシーで扇沢に向います。この時期、始発のトロリーバスは7時30分

準備中の登山者
ダム下へ続く旧日電歩道
仮設の橋を渡り左岸へ

6時を過ぎた頃からチケット売場には行列が!?此れだけ人が並んでいても早発しない^^)
最初のバスに乗り黒部ダム地下の駅に到着。9割以上の乗客はダムサイトへ向いますネ。
登山道入口は地下駅を少し先に進むと現れます。準備中の登山者は意外に多く、ザット

放流中の黒部ダム
色付き始めた
黒部川沿いを

見回すと30人以上、人気の場所なんですね^^)旧日電歩道の標識から排水溝沿いに下り
河原に降立つとダムから勢い良く放水中、期間限定の観光放水だ。此処から河原沿いの
樹林の中を暫く進みます。今年の紅葉はこの時期になっても大観望辺りがやっと色付い

黒部の魔人:大タテガビン
時にはこんな滝横を
黒部の巨人:丸山東壁
黒部の魔人:大タテガビン 時にはこんな滝横を 黒部の巨人:丸山東壁

続く登山者
滝横を
内蔵助谷出合

ている、やはり1-2週間遅れてそう。やがて樹林を抜けると、下の廊下らしく、岩棚に続く
細い道となりますが、この辺りの高度は10-20m程で高度感は未だ々大した事はありません^^)
やがて正面に黒部三大岩壁の一つ"大タテガビン"が望め、もう少しで内蔵助谷出合ですね。

ガレ場を梯子で
狭い旧日電歩道
小滝を渡り

勢い良く流れ落ちる滝横を過ぎると内蔵助谷出合。既に多くの登山者で一杯。見上げれば
左に黒部三大岩壁の一つ"丸山東壁"此処は休まず先に!!いよいよこの先の榛ノ木平から
白竜峡に掛けてが核心部で大ヘツリが待っています。対岸に鳴沢小沢のナメ滝や新越沢

黒部本流と鳴沢小沢のナメ滝
新越の滝
徐々に高度を上げて
黒部本流と鳴沢小沢のナメ滝 新越の滝 徐々に高度を上げて

から流れ落ちる新越の滝が見えて来ると、随分高感度も増し徐々に緊張します^^)滑ったり
つまずいたりしない様に確実に足を運びましょう。山側の壁面には太い針金番線が張られていて
安心ですが、写真撮影する時にバランスを崩し易いので左手はワイヤーを握ったまま離せま

高感度抜群
丸太橋の下は
靴幅一足分しか

せん^^)時には丸太が2-3本組まれただけの簡単な木橋は足下がスッパリ切れ落ちスリル満点。
更に靴幅一足分しか足懸りが無い岩場が現れたり、切り立った岩壁の崩壊地では高さ10mは
在ろう?高巻き道に架かった木の梯子に木の橋。下では逆コースの阿曽原から来る登山者が

梯子で高巻き
ヒェー!!高〜い^^)
黒部別山出合

此方の通過を待っている。ホント、マジで此処が一番怖い思い?いや、この後にもっと怖い^^)
場所が・・・!?しかも対向者とのすれ違いも相手の体やザックにアタックされて落下、何て事が
実際に有るそうです。やがて左に大きく曲がると黒部別山谷出合。此処から立山の真砂岳や

残置ロープを掴んで
核心部を行く
足下には黒部川

剱沢への分岐。河原に降立つと沢山の登山者が休憩中。そろそろ此方も休憩としましょう^^)
例年なら此処、黒部別山谷は巨大な雪塊が残っているようですが今年の猛暑を象徴する
かの如く全く姿が在りません。10分程の休憩で気分も一新^^)先に進みましょう。取付きから

白竜峡
白竜峡
白竜峡
白竜峡 白竜峡 白竜峡

残置ロープに掴まり岩場を登ります。対岸は赤ムケの壁と呼ばれる一枚岩の断崖、足下は
翡翠色の水が激流となって流れる白竜峡。高度感や怖さを忘れて見入ってしまいます。
程良い緊張感を維持しながらも、景色を楽しみ下の廊下核心部を通過します。この後に

シャワーを浴びて
十字峡広場
十字峡

2度程小さな滝のシャワーを浴びると危険箇所が終わり、樹林の中に突入します。僅かに
進むと突然、人集りが見えて来ました。如何やら此処が十字峡広場。沢山の登山者が
寛いでいます。此方も荷を降ろし、広場の奥から少し下ったびゅうスポットへ向います。

十字峡(びゅうポイントから)
十字峡(十字峡吊橋から)
十字峡(びゅうポイントから)
大きな流れが黒部本流、左が剣沢、右が棒小屋沢
十字峡(十字峡吊橋から)
手前が剣沢、向こうが棒小屋沢
黒部峡谷:秋の下の廊下(旧日電歩道)を行く《U》へ続く


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